リハビリテーションについて

リハビリテーションとは

「re:再び」「habilitation:能力を獲得する」という意味があり、ケガや障害が生じてしまった身体に対して、その機能を回復させるために様々なアプローチを行い支援することを意味します。

・当院のリハビリは、「運動療法(運動器リハビリテーション)」と「物理療法」を提供しています。

運動療法(運動器リハビリテーション)

スポーツ障害、外傷後・手術後の機能障害、骨・関節・筋肉の衰えで生じる運動器の変性疾患(変形性膝関節症、腰椎症など)に対して、患者さまそれぞれの状態に合わせて理学療法士または作業療法士がマンツーマンでリハビリを行います。

治療のコンセプト

・日常生活上での何気ない動作は、身体のあらゆる関節が協調して動くことで痛み無く行うことができます。そのため、加齢や猫背姿勢、ケガの後遺症などで一つの関節の動きが悪くなると、他の関節に負担が集中して、結果的に腰痛や膝・肩の痛みに繋がってしまうこともあります。

・当院では、痛みの原因を追究して局所的な関節の機能改善を行った上で、なぜそこに痛みが出てしまったのかを全身的に診て根本的な改善を目指します。また、再発予防も含めた運動指導や姿勢指導なども積極的に行っていきます。

腰痛

・腰痛は日本人が訴える痛みの中で最も多い症状です。腰痛の原因は、 筋肉・椎間板・関節・靱帯など様々であり、その原因に応じた対応が重要になります(図1)。 当院では可能な限り原因を追究するように努めて各個人にあったリハビリを行なっていきます。

・腰痛には猫背姿勢などの悪い姿勢が大きく影響します(図2)。デスクワークなどで長時間 猫背姿勢が続くと腰回りの筋肉が緊張してしまうことに加えて、常に椎間板に負担が生じます。 また、背中の動きも悪くなってしまい、結果的に腰に負担が集中します。そのため、 腰に負担をかけないような姿勢指導も積極的に行っています。

変形性膝関節症

・変形性膝関節症とは、徐々に膝の軟骨が擦り減り関節が変形してしまう疾患です。 その結果、歩行時などに膝関節周辺の組織(半月板・筋肉・靱帯)へ負担が加わり痛みが 出現します(図1)。その原因は加齢や肥満などに加えて、歩き方の癖などが大きく関係します。

・当院では、膝関節の機能改善に加えて、股関節や足関節などの機能も確認し、 なぜ膝に負担がかかるような歩き方になってしまっているのかを考えてリハビリを行っていきます。

肩関節周囲炎(五十肩)

・肩関節周囲炎とは、何らかの原因で肩関節に負担が加わり、結果的に肩に痛みが出たり、 動きが制限されてしまう疾患です。本来、肩関節の運動は上腕骨のみでなく肩甲骨や 鎖骨・脊柱がバランスよく動くことが非常に重要になります(図1)。 しかし、猫背姿勢などで肩甲骨や脊柱の動きが悪くなってしまうと、 肩関節に負担が集中してしまい痛みが生じてしまいます。

・当院では、肩関節周辺の筋肉の柔軟性を改善させることに加えて、肩甲骨や脊柱の動きも確認して 痛みの軽減や動きの改善を図っていきます。

変形性股関節症

・変形股関節症とは、先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全が原因で股関節が変形してしまう 疾患です。その結果、歩行時や立ち上がったりする際に股関節に痛みが生じてしまいます。 本来、股関節の運動は股関節のみでなく腰椎・骨盤の動きや体幹(腹筋)の働きも 非常に重要になります(図1,2)。

足関節捻挫

・足関節捻挫は、スポーツ傷害のなかで25%を占めるほど多い疾患です。 捻挫によって足関節周辺の靱帯が損傷してしまうと、足関節が不安定になってしまい 痛みや変形に繋がってしまうことがあります(図1)。そのため、軽い捻挫であっても 整形外科への受診が大切です。

・当院では、各種検査や超音波診断装置などによって靱帯の損傷の程度や修復の程度を 定期的に確認して、靱帯の修復を目指します。また、足関節の動きを良くしたり、 筋力強化を行うことで再発予防にも努めていきます。

野球肩

野球肩は投球動作で痛みが出現してしまうことが多く、どの投球フェーズで 痛みが出ているかを確認することが重要です(図1)。また、投球動作は全身運動であり、 股関節・脊柱・肩甲骨の動きや体幹の働きも非常に大切になります。 そのため、肩関節周囲の筋肉の問題以外にも股関節・脊柱・肩甲骨の動きの悪さによって フォームが乱れて、結果的に肩関節に負担が生じてしまうこともあります。

オスグッド病

・オスグッド病は成長期スポーツ障害の代表疾患で、骨の成長に筋肉の柔軟性が追いつかず、 結果的に脆弱な大腿四頭筋の付着部(脛骨粗面)に炎症が起こってしまう疾患です(図1)。 主にサッカーやバスケット選手に多く、ジャンプや切り返し動作などで痛みが出現します。 この際に、股関節・足関節の硬さや体幹の筋肉の働きが悪いと大腿四頭筋の緊張を助長してしまい、 結果的に炎症を引き起こしてしまうことがあります。

・当院では、大腿四頭筋のストレッチに加えて、股関節・足関節の硬さや 体幹・股関節の筋肉の働きも確認することで痛みの軽減と再発予防を図っていきます。

橈骨遠位端骨折

・橈骨遠位端骨折は、転倒により手をついた際に発症することが大半で、 骨折の程度によっては手術療法を行う場合があります。骨折や手術後は、 固定や不動により骨折部周辺の筋肉の動きが悪くなってしまうことが多く、 できるだけ早期から骨癒合を妨げない範囲で動かすことが大切になります(図1)。

・当院では医師の指示の下、各種検査や超音波診断装置を用いて 動きの悪い筋肉を同定して、手関節の動きを改善していきます。

頸椎症

・頚部の痛みには、猫背姿勢などの不良姿勢が大きく関係します。 猫背姿勢により頭部が肩より前方に行ってしまうと、頭部を支えるために 頚部後方の筋肉が緊張してしまい、頚部の痛みや張り感に繋がります(図1)。 また、筋肉の緊張により周りの神経を圧迫して、 頭痛や肩甲骨の内側・腕・手指のしびれが出現することもあります(図2)。

・当院では頚部に負担をかけないように、姿勢の改善を図りながら、 頚部周囲の筋肉の柔軟性や機能を高めることで痛みの軽減を目指します。

主な対応疾患

物理療法

リハビリ機器を用いて温熱療法、機械的療法、電気療法を行うことにより痛みの緩和、むくみ・循環の改善、運動療法をより効果的に行うための準備として行います。


ウォーターベッド

水による心地よい刺激と浮遊感が得られることにより、全身の血行を促進し、肩こりや腰痛などを改善します。また、リラクゼーション効果も期待できます。

頚椎牽引

頚椎を牽引することで筋肉、靱帯などにリラクゼーション効果を与え、疼痛を緩和します。頚部の痛み、肩こり、神経痛などに効果があります。

腰椎牽引

椅子に座ったままで腰椎を牽引することができます。腰部へのスレッチ効果により、神経への圧迫や筋肉の緊張を和らげます。腰痛疾患、神経痛など効果があります。

干渉波治療器

2つの異なる周波数の電流を体内に流し、それによって生じる干渉波により、患部を刺激し治療する装置です。筋肉、血管が収縮・拡張を繰り返すことにより組織の循環を促し慢性的な痛み、凝りを解消します。肩こり、五十肩、慢性腰痛、頚や膝の痛みに有効でマッサージされているような感覚が得られます。

SSP複合治療器

「刺さない針治療」という発想から開発され、患部を電気による刺激で揉みほぐし、血行を促進することで痛みを和らげます。局所の疼痛緩和に有効で肩こり・腰痛、坐骨神経痛、膝痛などに効果的です。

超音波治療器

当院の超音波治療器は、一般的な超音波治療器として腱鞘炎、肉離れ、上腕骨外側・内側上顆炎、肩こり、腰痛などに効果があるだけでなく、骨折治療器として骨折部の治癒を促進する目的としても使用できるものを採用しています。

ホットパック

患部を温めると皮膚の毛細血管が拡張し血行が促進します。これにより痛み物質が除去され痛みが軽減されます。

メドマー

空気圧を利用し、血液とリンパ液の流れを促進するブーツ式エアーマッサージ器です。特に脚の浮腫(むくみ)などに効果がありますが、神経痛、疼痛緩和にも効果あります。

油圧式筋力トレーニングマシン

上肢、下肢の筋力をバランスよくトレーニングできます。筋力に応じて負荷を調整できます。

エアロバイク

背もたれ付きのエアロバイクのため、腰背部、足、膝への負担が少なく有酸素運動が行なえます。

ニューステップ

有酸素トレーニング、筋力トレーニングが安全・効果的におこなえる全身運動機器です。特に高齢者の全身運動リハビリに最適です。

よこた整形外科

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